6.NPO情報発信とコンピュメンター
 NPO活動にとって、インターネットを利用した情報発信は非常に重要なことである。しかし、それぞれのNPOが最初の段階から高いレベルの情報発信技術を持っているわけではない。一般的には次のような流れで展開される。

  @電子会議に参加し、その都度情報を書き込む
  A自分たちのニュースレターにお知らせを定期的に電子会議に載せる
  B自分たちの電子会議を新しく開く(メーリングリストも含む)
  C本格的なデータベースの構築、Dホームページをつくる
  Eホスト・コンピュータを立ち上げ、サーバーで情報を提供する。

 最後のEまで進むNPOはそれほど多くはない。ホームページをつくり、活動内容を発信することは必要であるが、その段階まで進むためには、これらのNPOを支援するNPOの存在が欠かせない。アメリカにはコンピュメンターというNPOが存在する。ここでは、コンピュータに詳しい専門家(メンター)がデータベース化され、NPO団体から要請が来ると、得意分野、地域などを勘案してボランティアを選び出して派遣する。メンターは単なる技術マニアではだめで、団体の事情をよく知り、それにあったシステムづくりを支援できる人でなければならない。ここでは、単なる一時的なお助けマンに終わらせず、長期的な関係づくりを目指している。

コンピュメンター

・市民運動の活発なコンピュータ利用の影には、地道な技術支援・訓練の活動がある。
・日本ではパソコン・メーカーなどが街でパソコン講座を開く事例が多いが、非営利活動が活発なアメリカでは、市民
 団体もパソコン訓練、技術支援の活動を市民、非営利団体向けに開いている。
・コンピュータはクラスで習っても実際に始めるとつまずくことが多い。だから、実際にコンピュータを使う場に技術者を
 送って援助する体制が必要だ。
・非営利団体から要請がると、登録された専門家(メンター)データベースから、得意分野、地域などを勘案してボラン
 ティアを選び出して派遣する。
・メンターは単なる技術マニアではだめで、団体の事情をよく知り、それにあったシステムづくりを支援できる人でなけ
 ればならない。単なる一時的なお助けマンに終わらせず、長期的な関係づくりを目指す。