HEW(ハンブルグ電力会社)
Y.ドイツ編

1.HEW(ハンブルグ電力会社)

(ハンブルグの地域暖房)
・地域暖房は蒸気暖房、温水暖房の2種類の方式がある。温水暖房については今後も拡張予定があるが、蒸気暖房につ
 いては拡張の予定はない。

・熱供給は3カ所の発電所からされており、2カ所は石炭、1カ所は排熱による発電所である。
        @ Wedel       300 MW
        A Hafen 1     235 MW
        B Hafen 2     183 MW
        C Tielsfack   645 MW
          合計     1,363 MW

・使用エネルギー
 石炭 89 %(75%は国内炭、25%はポーランド・南アフリカから輸入)
 ゴミ 11 %
 石油 ごくわずか
 国内炭は輸入炭の3倍の価格であるが、1995年まで契約しているため使用している(国内炭使用の場合は、補助金は
 有る)。また、石油の使用量が少ないのは、価格が不安なことと政治的なことによる。


・排煙に対する環境対策
 二酸化イオウ・二酸化窒素の含有率等については、政府基準に対し低くおさえている。

・共同溝化について
 ハンブルグは大きな街であり地下埋設物が多く、これらを一つの共同溝に集約することは不可能である。また、新規の道
 路建設時には、共同溝化の動きもあるが非常に難しい。

  地下の埋設物についての情報は、それぞれ担当部局で管理している。

・埋設方法及び工事費
  埋設方法 コンクリート巻  39 %
       合成樹脂方式   21 %
       建物の地下埋設  37 %

       地上敷設      2 %
  工事費  直径400mm管1本 1、700 マルク/m
          〃       2本 3、300 マルカ/m
  凍結深度 60 cm
  土かぶり 80〜100cm
 
-28
 
・熱供給割合
  住宅等     44 %(ハンブルグの20%)

  病院・学校等  56 %

・暖房形態
  石  油    35 %
  地域暖房    19.5%
  石  炭    15 %
  ガ  ス      27 %

  2000年まで順調に拡大しても、現在の施設で十分賄える能力を保有している。

・料金システム
  @ 基礎料金       60〜65 マルク
  A 熱温度による割増し   30〜35 マルク
  B 測定値による割増し  非常に少ない
  石油、ガス等の価格変動は大きいが、地域暖房はそれほど変動がない。
  一般家庭における使用料金は、70uで約1、050 マルク/年である。

・地域暖房のメリット
  @ 維持や管理の必要がない
  A タンクのスペースを設ける必要がない
  B 煙突がいらない
  C 金額的には高いが安全性にメリットがある

・供給箇所
  現在、主に市街中心部を供給エリアとしており、今後も中心部での普及拡大を図る予定で、郊外部までの拡大予定は
  今のところない。


・その他
  道路の融雪用供給はしていない。
  暖房用としての利用が多いが、冷房用としても使用できる。
-100:ドイツ ハンブルグ HEW本社 -101:HEW本社 説明風景
   
メニューは一種類
-102:HEWの食堂
 
空港近くの住宅 緑がいっぱい 市庁舎前にあるガラス張りのアーケード
-103:ドイツ ハンブルグ -104:ドイツ ハンブルグ
   
ショッピングセンター内のインナーモール コロネード
-105:ドイツ ハンブルグ -106:ドイツ ハンブルグ
   
透明なガラスのアーケード ベランダに花がいっぱい飾られている
-107:ドイツ ハンブルグ -108:ドイツ ハンブルグ