|
|
フ ォ ー ラ ム |
|
「期待はずれでつまらなかった フォーラム・シンポ
と面白く楽しかった フォーラム・シンポ」
ど こ が 違 う の か ? |
|
|
|
|
|
企画する段階で何を考えればよいか?、考えるべきか? |
|
T 目的
1.「何んのために開いているのか」、「それで何が解決するのか」、「何が分かるのか」
という「目的」が、役に立つか立たないかの最大の要素。
2.主催者には「シンポジウムを何んのために開くのか」、「シンポジウムとかフォーラムとは一体どう
いうことになれば成功したと言えるのか」ということについての考え方がきちんとなくてはいけない。
3 何かに参加するという時は、パネリストとして参加するのであれ、聴衆として参加するのであれ、そ
こから「解決するための何かを学びたい」と思っている。
4.「対立の構図」が見えると、議論になるから面白い。意見が違うのをディベートするのは、企画とし
てはあっていい。
U コーディネーターの選定
1.カタカナ表現は止めるべき。日本語を大切にし、司会者と言うべき
2.好ましくないコーディネーター
@会場からの質問に、言われている意味が分からないコーディネーター。
A多方面の意見に対応出来なくて、立ち往生してしまうコーディネーター。
B会場で議論を何んとか戦わしたいという思いのない、形式的な進行をするコーディネーター。
C発言をただ順番に進行するだけで、一当たり終わったあとの2回目も同じことをやるコーディネー
ター。
Dパネリストの話したことの解説・要約・繰り返しをするコーディネーター。
E基調講演者はコーディネーターには向かない。基調講演者は勝手にしゃべればいい、コーディネ
ーターは人のことを抑えながら進行させるため、全然立場が逆であり両立は難しい。
3.求められるコーディネーターの能力
@問題の全容を把握している。
A問題意識は一つではなくて、様々方面にアンテナを張る。
B全体を面白く盛り上げる。(コーディネートするという役割に徹する)
C自分のことを長々と言うような発言に癖のある人の発言を上手に笑わせながら止めさせる。
4.コーディネーターの役割
@パネリストの一回の発言時間は短く、発言回数を多くさせる。
A関係ない話はさせない。
B聴衆に代わって質問する。
C聴衆者にも必ず話をさせる。
V パネリストの選定
1.パネリストの数は少なくする(3人程度)
2.多様な人を出す
3.自由度を持っている人が集まって成り立つ
@自分の考えを自由に言える人たちが集まらないと成り立たない。
A形式的な名前(有名人)だけでパネリストを選ぶと、言うことが決まっているからつまらない。
B行政の人を選ぶと往々にして、決まったことしか言えない。
4.人集めのための有名人は避ける
@一般にやるのは、人集めのために有名人を集める。有名人を集めると有名人同士は、専門家で
あればある程対論をしない。
Aそのテーマについて全く何も知らないのに呼ばれてやっている。
5.フォーラム・シンポを理解している人を選ぶ
シンポジウムとは一体何かということが分かってない方をパネリストとして選ぶと、自分の立場をただ
一方的に言って、最後は喧嘩になる。
W 参加人数
1.多人数集まった方が成功だと錯覚している
2.動員をしてまで参加者を集めるべきではない
X 会場づくりについて
1.会場づくりのポイント(一例)
@4割くらい椅子を漠然と並べ、あとの6割の椅子は畳んでおき、入って来た人は前から順番に座って
いく。
A既に座っている場合は、「一遍立ち上がって下さい、椅子を持って少し動いて下さい」と言う。
B司会者の位置は端っこ、司会者だけはマイクを専用にする。
C名札には下の敬称はいらない。
D写真を撮った時に、フォーラムのテーマが写るところにタイトルを貼る。
E出来ることなら参加した聴衆者とパネリストの方々が一枚の写真に写るように撮る工夫が必要。
2.聴衆者との一体感には矛盾があることを認識すべき
@平場は聴衆者との一体感をつくる
Aステージは聴衆者とパネリストの距離をつくる
B階段状の会場は雰囲気がつかめる
階段になっていて相手の顔が見えると、話しをする時にだいたいどういうことを話せばいいのかが分
かり、その場の雰囲気がつかめる。
矛盾の構図
○一体感を出すためには平場にする。
↓
○平場にすると、離れている人はパネリストの顔が見えない。
↓
○パネリストの表情が見えないと一体感が生まれない。
↓
○パネリストの表情を見せるために壇を高くするか低くすると、
パネリストと聴衆者とに距離がつくられ一体感が無くなる。
↓
矛盾 (*何を優先するかで決定する)
3.名札につける称号で先生という表現はしない
4.緞帳のある会場の場合
@緞帳は、隠れた向こうの仮想の世界をつくるという意味。現実の話しのフォーラムやシンポジウムを
やっている場合は緞帳を使用する必要は全くない。
A席の入れ替えをしているところは、会場の参加者に断固見せるべき。
B地域の方々が手伝ってくれるからやっていける。地域の方々がいないと成り立たない。そういう方々
がやってくれているということを、参加者が感じなきゃいけない。
C緞帳を一度上げたらその後は、後かたづけも何んでも全部行う。
5.車椅子でも参加可能な場所を選ぶべき
6.場所を選ぶ時は音響についても考慮すべき
7.視覚的リズム(パネリストなど)についても考慮する必要がある
8.会場の雰囲気づくりも大切
マニラでの世界会議では、人が話しをしていない間は音楽がかかっていて雰囲気が凄く柔らいだ。会場
の雰囲気づくりも大切である。
Y 打ち合わせについて
1.打ち合わせのポイント
パネル討論、シンポジウムの時には内容の話しは一切しないということを、打ち合わせ時の最初の発言
の時に言う。
○打ち合わせする内容例
@発言時間をどうする
Aどういう順番でしゃべる
B「『さん』ということで呼びますよ」
C「2回目からは一回の発言時間を短くして、2分以内3分以内、その代わり何回も手を上げて発言をと
って下さいね」
D「それから相互に傷がついたとか、恥をかかされたとか、恨みっこなしで必ず隣の人の発言を聴いてい
て下さいね」
E「パネリストの人の発言についてどう思いますかと、急に聞きますからね」
2.打ち合わせの時に、時間の問題をかなりしつこく言う
3.打ち合わせ時にいい話が出るため、中身の話はしない
@打ち合わせの時に一番いい話しが出る
A人間というのは一回発すると鮮度が落ちる。
B本番を会話方式にするためには、打ち合わせでは会話の中身については話さない。
Z 聴衆との関係
1.一問一答は避ける
@複数の方に言ってもらい、それに対してこちら側で言うという形にする。
A一問一答をやると、議長が出ちゃうと議会答弁のような形になる。
2.パネリスト同士の抗論・議論が主役
@選ばれたパネリストが出来るだけ、巧みに抗論、議論を交え、そこを司会者が外れないように今の点に
ついてどうですかと言って進んで行く。それが無かったら、何をやったか分からない話に終わってしまう。
Aパネリスト同士は論議をし、パネル討論、シンポジウムというのは多様な意見があるのだということを参
加者が知ることに意義がある。
3.会場からの発言の効果
@会場から発言があると、自分の方の席にいる人が発言したということで、心理的に自分の発言に関わっ
てくるような気持ちが生じてくるという効果は大きい。
A聴衆の側からも発言があると、一方通行的ではないという感じがする。
4.人の意見を聞いたらそれをきちんと生かすのが礼儀 |
|
|